控訴を断念 国がハンセン病 賠償請求裁判で
(週刊福祉新聞 5月28日発行 NO.2059−03)
元ハンセン病患者らが、らい予防法(1996年に廃止)に基づく国の隔離施策で人権
を侵害されたとして、旧厚生省や国会議員の責任を求めた「ハンセン病国家賠償請求訴訟」
の判決が11日、熊本地裁で行われ、国の過失を認め、原告127人に総額18億2千3
80万円(1人当たり1千400万円〜800万円)を支払うよう命ずる判決が下された。
同判決に対し政府は23日、「かつて隔離されたハンセン病患者に対する施設入所政策
が多くの患者の人権に対する大きな制限・制約となったこと、また、一般社会において極
めて厳しい偏見、差別が存在してきた事実を深刻に受けとめ、患者・元患者が強いられて
きた苦痛と苦難に対し、政府として深く反省しおわび申し上げる」などと、福岡高裁に控
訴しないことを決定すると供に、問題の早期解決のために@地裁が決めた賠償額を基準に
元患者約5千人に補償する特別立法を定めるA退所者年金の創設やハンセン病史料館の充
実、名誉回復のための啓発事業の実現B元患者と政府との間に協議の場を設けることなど
の対策を講じることとした。
なお、元ハンセン病患者による国家賠償請求訴訟は今回判決があった127人以外に6
52人が東京・岡山・熊本地裁で裁判中で、21日には923人が追加提訴している。原
告総数は1千700人となり、全国13の国立療養所入所者の3分の1を超えた。
<制度・施策>
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