障害福祉サービスを利用する障害者向けにケアマネジメントと伴走支援を行う施設
概要
障害者や家族から相談を受け、アセスメントのうえ助言や情報提供、支援にかかる計画の作成、関係機関との連絡調整、モニタリングとフォローなどを行う事業所です。大きく分けて、@地域相談支援を提供する「一般相談支援事業所」と、A計画相談支援を提供する「特定相談支援事業所」の2種類があります。
なお、各市町村は、地域生活支援事業の一環として、あらゆる困りごとに対応する“よろず相談”の「障害者相談支援事業」を実施しています。この事業を受託している相談支援事業所では、サービス利用の有無にかかわらず、障害者や家族等からの相談を受け付けています。
@地域相談支援(一般相談支援事業所で提供)
「安心して地域で暮らしたい」という希望を具現化するための、一連の支援です。「地域移行支援」と「地域定着支援」があります。
(1)地域移行支援
地域で暮らしたいという希望を持つ障害者(障害者支援施設に入所中あるいは精神科病院に入院中の障害者)に伴走して、住居の確保、役所への手続き、障害福祉サービスの体験利用、体験宿泊など地域生活への移行をサポートします。
(2)地域定着支援
主に居宅で一人暮らしの障害のある人を対象に、24時間365日、常に連絡がとれる体制を取っておいて、不安なときやトラブルが起きたときのSOSを受け、緊急訪問を含む相談支援を行います。
A計画相談支援(特定相談支援事業所で提供)
障害福祉サービスの利用全般に対応した「ケアマネジメント業務」のことです。障害者総合支援法にもとづくサービスの利用に当たっては、手続き上、「サービス等利用計画案」および「サービス等利用計画」を市町村に提出する必要がありますが、その作成にあたってのアセスメントから、サービス事業者・関係機関・社会資源とのマッチングやコーディネート、サービス開始後のモニタリングなど、一連の支援を行います。なお、障害児およびその家族向けに計画相談支援を行う事業所を「障害児相談支援事業所」といいます。
施設数
●一般相談支援事業所
3,671か所(2022年4月時点)
●特定相談支援事業所および障害児相談支援事業所
11,472か所(2022年4月時点)
出典:「障害者相談支援事業の実施状況等について(令和4年調査)」|厚生労働省
(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32345.html)
主な就業職種
●一般相談支援事業所
相談支援専門員、指定地域移行支援従事者
●特定相談支援事業所
相談支援専門員
採用について
都市部を中心に、相談支援専門員の求人が出ています。なお、相談支援専門員になるには、実務経験3~10年と相談支援従事者初任者研修の受講が必須です。
関連団体・組織
自治体