国立感染症研究所感染症情報センター（ http://www.nih.go.jp/niid/ja/from-idsc.html ）は、「インフルエンザ流行マップ第52週（12月25日〜12月31日）平成30年1月5日現在」を平成30年1月10日に公表した。

（コメント）
　2017年第52週の定点当たり報告数は17.88（患者報告数85,976）となり、前週の定点当たり報告数12.87よりも増加した。
　都道府県別では宮崎県（45.14）、大分県（35.12）、長崎県（30.51）、長野県（27.25）、岡山県（27.21）、福岡県（27.17）、沖縄県（26.91）、広島県（25.78）、熊本県（25.46）、山口県（25.26）、佐賀県（25.21）、埼玉県（23.49）、愛媛県（23.44）、静岡県（22.43）、鹿児島県（21.58）、滋賀県（21.08）の順となっている。全47都道府県で前週の報告数よりも増加がみられた。
　全国の保健所地域で警報レベルを超えている保健所地域は70箇所（1道2府23県）、注意報レベルを超えている保健所地域は314箇所（1都1道2府41県）となった。
　定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約101万人（95%信頼区間：99〜103万人）となり、前週の推計値（約66万人）よりも増加した。年齢別では、5〜9歳が約20万人、10〜14歳、40代がそれぞれ約13万人、0〜4歳、30代がそれぞれ約10万人、20代、50代がそれぞれ約8万人、15〜19歳、60代、70歳以上がそれぞれ約6万人の順となっている。また、2017年第36週以降これまでの累積の推計受診者数は約259万人となった。
　基幹定点からのインフルエンザ患者の入院報告数は742例であり、前週（571例）から増加した。全47都道府県から報告があり、年齢別では0歳（39例）、1〜9歳（226例）、10代（32例）、20代（6例）、30代（15例）、40代（19例）、50代（24例）、60代（72例）、70代（117例）、80歳以上（192例）であった。
　国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、直近の5週間（2017年第48〜52週）ではAH1pdm09が最も多く、次いでB型、AH3型の順であった。
　詳細は国立感染症研究所ホームページ（https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-map.html）を参照されたい。

第52週の都道府県別の定点当たり報告数【感染症情報センター発表の「感染症発生動向調査週報」等を基に機構で作成】
※定点とは、発生動向調査の観測用に選ばれた医療機関のことで、地域の流行状況について全体の傾向を可能な限り反映できるように、保健所ごとに設定されています。