仕事を効率的に進めるために
仕事をしていて一番イライラするのは、必要なものがすぐに取り出せないとき。それは1枚の書類だったり、ホッチキスの針だったり、あるいはパソコンのなかにあるはずのファイルだったりする。それらを見つけ出せないことで、それまでの作業や思考が途切れてしまう。そんな経験を誰しもしているのではないでしょうか。
かくいう私も、今でも焦って仕事をしていると、自分が決めたルールを守らなかったりして、結果そういう目に遭います。結論をいえば、「反省する前にやるべきことをやればいい」のですが、私のポリシーは「過去は問わない」ということ。そして思い立ったときに、「今から先の自分を作り出すため」に、自分の「頭」と「こころ」と「身の回り」の整理をすることをお勧めします。
習慣は若いうちに身につけた方がいいに決まっていますが、自分を磨く、自分の仕事のレベルを向上させるということであれば、何かを始めるのに遅いということはありません。とにかく「即」始めることです。そして、それを継続する工夫をしましょう。
理想の机は「必要なものがすぐ取り出せる」
まず、みなさん。自分の机の引き出しに何が入っているかわかりますか?目をつむって映像として浮かんできますか?何がどこにあるかわかっている、というのが整理ということと私は定義しています。
今まで片付けや整理が苦手で避けてきた方は、この連載を通して、自分の整理の技術を「仕事がスムーズにできるレベル」までにしていきましょう。
そう、私が探し物で多くの時間を浪費していた状態から抜け出し、人並に整理ができるようになったように、整理の前にまず今回は机の上の片付けから始めましょう。
最初に取りかかるのは、毎日デスクワークをする机の上から。具体的な方法は、まず段ボール箱に机の上にあるものをすべて入れます。そこから、必要なもの、使用頻度が高いものだけを机の上に配置しましょう。「これは使っていないなー」というものは、思い切って処分しましょう。「それはできないな…」という方は、紙袋に入れてとりあえず机の下にでも置いておきます。期限は1カ月。その時になっても使わなかったら、処分することをもう一度考えましょう。まずは机の上をリセットします。“0”(ゼロ)にすることからスタートするのです。
次にお勧めの方法は、自分がこんなふうなデスクにしたいというようなイメージ(写真のサンプル)などがあれば、それを椅子に座った時に見えるよう、机の前に貼り出しておくことです。人は心地よいものにひかれるものです。それを潜在的に、そして自然と求めるという欲求を働かせて、快適な仕事環境を維持していきましょう。
理想の机とは、「必要な時に必要なものがすぐに取り出せる」こと。そして目指すべきは、「椅子に座ったままデスクワークができるような配置」です。
そんな机があれば仕事に集中することができます。その結果、仕事もスムーズに進めることができるので、仕事も楽しくなってきます。
快適な環境は自分の力で勝ち取りましょう。その力がきっと自分を支えてくれます。
※ この記事は月刊誌「WAM」平成24年4月号に掲載されたものです。
月刊誌「WAM」最新号の購読をご希望の方は次のいずれかのリンクからお申込みください。