本調査の目的は、介護保険事業のコストと経営状況の実態を把握したうえで、その実態をベースに経営モデル(モデル事業者)を作成し、介護保険事業者が効率的な経営を行うに際して参考にすることができる経営指標や経費配分を提示することにある。
調査対象事業は、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、認知症対応型共同生活介護、通所介護、訪問介護の5事業である。
分析にあたっては、平成20年介護事業経営実態調査データを用い、経営の実態把握を行った。
モデル事業者については、上記経営の実態把握で問題として指摘された2点、すなわち人件費が低い、建設費がやや割高である点を修正し、作成した。モデル事業者とは、各事業者がモデル事業者の経営指標と比較することを通し、何が経営上の問題かを発見する手がかりとし、参考となる事例である。
特にコストの大層を占める人件費について、1人当たり人件費額、人員配置のモデルを示したので、各事業者はそれとの対比で、人員効率など各事業者で取組むべき課題を検討する際の出発点とされたい。
施設系では人件費のほか再生産コストが大きな費用項目である。今回、再生産コストの具体的算出方法を示したので、これを参考に、必要利益額を各事業者の諸条件を勘案して算出し、経営のメルクマールとすることが出来る。
最後に、施設建設費はその立地場所や地形など、様々な要因で異なるほか、比較的オープンに情報開示されてこなかった面があるが、このたび1床当たりの建設コストの凡その目安を提示したので、参考とされたい。特に建設費はひとたび建設すると、借入金に伴う金利や減価償却費といった経費が長期かつ固定的に継続発生するものなので、施設の建設費決定にあたっては、慎重の上にも慎重さが求められる。
資料をまとめてダウンロードする場合は、こちら
資料を個別にダウンロードする場合は、こちら