照明設備の高効率化
最新の照明器具は高効率化が図られており、照明設備の省エネルギーに大きく貢献しています。照明設備の設備改善は高効率化された設備の導入が効果的ですので、医療・福祉施設の天井照明(直管形蛍光灯、ダウンライト)や誘導灯の高効率化について説明します。
直管形蛍光灯の高効率化
従来型の直管形蛍光灯(スタータ型「FL」、ラピッドスタート型「FLR」)を使用している場合、Hf型蛍光灯、直管型LEDランプに更新すると、高効率化を図ることができます。
◆ Hf型蛍光灯:現在、蛍光灯の主流はHf型蛍光灯(インバーター型:高周波点灯専用型)です。従来型の
直管形蛍光灯をHf型蛍光灯に更新することにより約30%の省エネを図ることができます。Hf型蛍光灯を
採用する場合、安定器交換等の改修工事が必要です。
◆ 直管型LED ランプ:長寿命で省エネルギー性能の向上が著しいLED照明が、従来型の直管形蛍光灯の
代替品として普及していくことが見込まれています。現段階でも約40%の省エネを図ることができます。平
成25年4月に、誤用防止のためにLED専用口金を採用し、安全性向上、省エネ照明の発展、普及を目
指してJIS C8159-1(一般照明用GX16t-5口金付直管LEDランプ−第1部:安全仕様)が制定されました。
ダウンライト等の高効率化
◆ ダウンライトや室内照明に、白熱電球系のランプ(白熱電球、ミニクリプトン電球など)を使用している場
合、電球型蛍光灯や、LED電球に更新することで、消費電力を1/4から1/6に削減することができます。
◆ LED電球は、長寿命で白熱電球や電球型蛍光灯と同じソケットに取り付けられ、色合いも、電球色、昼白
色、昼光色などを選ぶことができます。JISC8158(一般照明用電球型LEDランプ)が制定されています。
誘導灯の高効率化
建物の各階には、消防法の規定により、避難口誘導灯や通路誘導灯が設置されています。年間を通して常時点灯していますので、高効率な誘導灯の採用をおすすめします。
※ この記事は月刊誌「WAM」平成25年9月号に掲載された記事を一部編集したものです。
月刊誌「WAM」最新号の購読をご希望の方は次のいずれかのリンクからお申込みください。