住宅改修って、どうやってするのですか。
足を骨折してしまい、しばらく総合病院に入院していた母が、近々退院する予定です。主治医の先生から、退院後もしばらくは杖や車いすを使う生活が続きそうなので、家族の介護が必要だろう、と説明を受けました。その際、「もし必要があれば、早めに住宅改修をしておいてはどうか」と助言されました。住宅改修って、どのようにしたらいいのでしょうか。
介護認定を受けていれば、まずケアマネジャーに相談しましょう。
具体的な住宅改修の内容は、一人ひとりの生活や体の状態によってかなり違ってきますので、ここではあらすじだけご紹介します。
要介護認定は受けましたか?
もし、お母様がまだ介護保険を使ったことがなければ、まず主治医の先生に住宅改修をしたい旨を相談してみてください。
診断を受けた後、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口に相談し、介護保険の申請を行います。ケアマネジャーが、お母様の状況に応じたアドバイスをしてくれるはずです。
住宅改修とは
介護保険で受けられるサービスには、ホームヘルプサービスやデイサービスなど、さまざまな種類がありますが、住宅改修もその一つです。
住宅改修には、自宅内での事故を予防し、自立を支援する目的があります。要介護者の身体の具合が悪くなり、例えば「階段が上りづらい」「ちょっとした段差で車いすが入れない」ということが起きたとき、手すりの取り付け、段差の解消などの改修工事を介護保険で行うことができます。
住宅改修は、一律上限20万円まで給付を受けられます(自己負担額は1割です。複数回に分けて給付を受けることもできます。引っ越したときなど、再度給付を受けられる場合もあります)。限度額を超えた分は自己負担になります。
また、介護保険とは別に、自治体独自の助成金制度を用意しているところも多いので、ケアマネジャーに聞いてみるのもいいでしょう。
住宅改修の手順
住宅改修を希望する場合、まずは担当のケアマネジャーに相談します。ケアマネジャーが専門の住宅改修事業者を紹介してくれます。もし、なじみの工務店などがあれば、そちらへ依頼することもできますが、介護保険制度での住宅改修の実績がある事業者に依頼するとよいでしょう。
ご家族の希望やお母様の身体状況に合わせて、住宅改修内容や見積もり、工期などを検討し、相談の上で工事内容を決定します。できれば、将来の身体の変化も予測しながら、改修内容を検討しましょう。
生活しやすい住環境にすることは、筋力の低下を防ぐことにもつながります。ぜひ制度を有効に活用しながら、家族みんなにとって、住み心地の良い住まいにしてみてください。