標記報告書は、厚生労働省の「平成21年度老人保健事業推進費等」補助金を受けて社団法人日本医療福祉建築協会がその研究成果を取りまとめたものです。
本研究では、建物の安全性という観点から喫緊に対策を講じるべき課題として、認知症高齢者グループホームと小規模多機能型居宅介護における防火対策と耐震対策を取り上げました。
近年、高齢者施設では家庭的な環境が重要視され、居住性が確保されつつありますが、今後は、安全性の確保にも務め、居住性と安全性の両立を目指すことになります。もちろん、安全性は建築空間や消防設備によって保障されるものではありません。施設の運営体制が何よりも重要です。
これらを鑑み、本研究では認知症高齢者グループホームおよび小規模多機能型居宅介護の全国の事業所に対し、悉皆調査を実施しました。調査にあたって、全国認知症グループホーム協会と全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会の協力を得て、調査の依頼を行い、日本医療福祉建築協会がその回収・分析を行いました。
本報告書には高齢者施設の実態調査、耐震性能の確保から防火安全対策の構築について関連法規及び事例紹介と幅広い情報がまとめられています。事業者と設計者が互いの立場を理解した上で、安全性と居住性の両立を考える際の手引きとして役立つ良書であると考え、WAM NETに掲載させて頂きました。
平成22年8月
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