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2-4.担い手の確保
人材確保がますます難しい状況に

人口減少と少子高齢化が進む中、人々の暮らしを支える福祉サービスをこれからも安定的・継続的に提供していくために、福祉・介護を担う国内外の人材の確保が進められています。


1

急速に進む高齢化
総人口に占める高齢者人口の割合の推移は、1950 年(4.9%)以降一貫して上昇し、2020 年には 28.7%となった。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、第2次ベビーブーム期(1971 年〜1974 年)に生まれた世代が65 歳以上となる 2040 年には、35.3%になると見込まれている。


2

有効求人倍率にみる他業種をはるかに上回る介護業界の人材確保の難しさ
たとえば2020年12月の全体での有効求人倍率は 1.06 倍であるが、介護サービスでは 3.99 倍と高水準にある。新型コロナが広がるなかで、有効求人倍率は低下する傾向にあり、介護サービスにも同様の傾向は認められるものの、依然として高水準を維持している。


3

必要介護人材数とのギャップ
2015 年に出された「2025 年に向けた介護人材にかかる需給推計」では、2025 年には介護人材が 37.7 万人不足することが示されている。すなわち、2025 年度に必要とされる介護人材が 253.0 万人に上るにもかかわらず、同年度の供給見込みは 215.2 万人にとどまり、両者の差分が示す需給ギャップ は 37.7 万人となる。



厳しい環境において、今後、より多くの人材を得るためには、これまでの「人材」の幅を広げて考えることが求められます。年齢や性別、経験、キャリア、障害の有無や国籍などに制限されることなく、福祉の仕事に関心を持ち、理解し、共感してくれる人を増やし、受け入れ、育てていくことが一層重要となるといえます。





多様な人材に目をむける

これらのデータからも幅広い視点で、定年退職後の高齢者、子育て世代、障害者、転職者、外国人等、多様な人材に目を向けていく可能性があります。

採用活動の状況 多様な人材の採用状況
(社会福祉法人全国社会福祉協議会)矢印アイコン




多様な人材の活躍が生みだす効果

人口減少と少子高齢化が進む中、人々の暮らしを支える福祉サービスをこれからも安定的・継続的に提供していくために、福祉・介護を担う国内外の人材の確保が進められています。



1

みんなが働きやすくなる
一人ひとりの個性、キャリア、働き方など、多様性をもった職員たちが、お互いを理解し尊重することにより、だれもが働きやすい職場になっていきます。


2

超勤時間の短縮・休暇取得率の向上
多様な人材の採用によって、必要な人員を確保するとともに、業務の切り分けなどによって職員のパフォーマンスの向上が期待でき、超過勤務時間の短縮や休暇取得率の向上につながります。


3

職員の専門性向上
職員のニーズやキャリア、働き方などに応じて業務を切り分けることで、専門性の高い業務に集中して取り組むことができたり、利用者にしっかり向き合うことができるなど、一人ひとりの職員の専門性の向上が期待できます。


4

長く働く人が増える
多様な人材を受け入れることは、多様な働き方を可能にすることです。職員のライフステージやニーズに応じて働き方を柔軟に変えることができれば、仕事を辞めることなく、かつキャリアを途切れさせることなく、働き続けることができます。


5

事業の幅が広がる
経歴、世代、生活歴などの異なる人材が組織にいると、新しい発想やアイディア、変化への対応がしやすくなり、事業の幅が広がります。


6

多様性を受け入れ、学ぶ
人はみな違う個性をもつ、多様な存在です。福祉を担う人はそうした多様性を理解し、受け入れつつ、サービスの向上に取り組む必要があります。働く仲間は、身近な教師です。


7

利用者の満足度が上がる
福祉は対人サービスです。職員がいきいきと働ける職場であれば、職員にも気持ちの余裕や前向きな気持ちが生まれ、支援を受ける利用者ともよい関係を築き、質の高いサービスを提供することができるでしょう。


8

関係者の連携を促進する
法人で人材確保に取り組むことは難しい時代です。「取り合いではなく分かち合い」をモットーに、法人同士や関係者が連携して、福祉人材を確保し、地域の福祉の向上をめざすことが大切です。
>令和2年度『HINT〜多様な人材の活躍のヒント』 (PDF:3.33MB) (社会福祉法人 全国社会福祉協議会)をもとにWAMで作成矢印アイコン


多様な人材を生み出す工夫

・ 求める人材を明確化する 「組織としての方向性や、求める人材を明確に」

・ 職員のキャリアパスを見える化 「職員が自分の将来像を描き、目標設定できることが大切」

・ 多様な働き方に対応して雇用形態も多様化 「職員のニーズにあった働き方を制度化」

>令和2年度『HINT〜多様な人材の活躍のヒント』 (PDF:3.33MB) (社会福祉法人 全国社会福祉協議会)をもとにWAMで作成矢印アイコン


広報・採用

・ 求職者の知りたいことを伝える 「実際の職場の雰囲気や仕事の様子、職員の思いなど」

・ 地域とつながる 「身近な地域の人たちに支え手になってもらう」

・ 人が人を呼ぶ 「施設を知っている職員や地域の関係者が紹介してくれる」

・ 事業所や関係機関とつながる 「関係者がつながると、人材確保の入口も手法も多様になる」

・ 学校とつながる 「学校に積極的に情報発信して、若手の人材を呼び込む」

>令和2年度『HINT〜多様な人材の活躍のヒント』 (PDF:3.33MB) (社会福祉法人 全国社会福祉協議会)をもとにWAMで作成矢印アイコン




定着・育成

・ わが法人・わが事業所の働き方改革 「多様な働き方が選択できるように 」

・ キャリアを育てる研修体制 「身近な地域の人たちに支え手になってもらう」

・ 人が人を呼ぶ 「人材の育成と定着は車の両輪 」

・ やる気を引き出し、働きがいを生む 「自分の長所を伸ばして、評価されること 」

定着・育成
>令和2年度『HINT〜多様な人材の活躍のヒント』 (PDF:3.33MB) (社会福祉法人 全国社会福祉協議会)をもとにWAMで作成矢印アイコン



事例紹介


福祉人材の確保、定着に関する事例をご紹介します。


特別養護老人ホーム 西野ケアセンター(札幌市:社会福祉法人宏友会)

特別養護老人ホーム みずほ苑 (埼玉県:社会福祉法人美咲会)

特別養護老人ホーム こもれびの郷 (東京都:社会福祉法人さくらぎ会)

特別養護老人ホーム 菅田心愛の里 (横浜市:社会福祉法人七葉会)

介護老人保健施設 いこいの森 (三重県:医療法人緑の風)

特別養護老人ホーム ぽれぽれケアセンター白橿 (奈良県:社会福祉法人うねび会)

愛児園 平川保育所 (山口県:社会福祉法人吉敷愛児園)

障害者支援施設 宰府園 (福岡県:社会福祉法人宰府園)

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2-4.担い手の確保
人材確保がますます難しい状況に

人口減少と少子高齢化が進む中、人々の暮らしを支える福祉サービスをこれからも安定的・継続的に提供していくために、福祉・介護を担う国内外の人材の確保が進められています。


1

急速に進む高齢化
総人口に占める高齢者人口の割合の推移は、1950 年(4.9%)以降一貫して上昇し、2020 年には 28.7%となった。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、第2次ベビーブーム期(1971 年〜1974 年)に生まれた世代が65 歳以上となる 2040 年には、35.3%になると見込まれている。


2

有効求人倍率にみる他業種をはるかに上回る介護業界の人材確保の難しさ
たとえば2020年12月の全体での有効求人倍率は 1.06 倍であるが、介護サービスでは 3.99 倍と高水準にある。新型コロナが広がるなかで、有効求人倍率は低下する傾向にあり、介護サービスにも同様の傾向は認められるものの、依然として高水準を維持している。


3

必要介護人材数とのギャップ
2015 年に出された「2025 年に向けた介護人材にかかる需給推計」では、2025 年には介護人材が 37.7 万人不足することが示されている。すなわち、2025 年度に必要とされる介護人材が 253.0 万人に上るにもかかわらず、同年度の供給見込みは 215.2 万人にとどまり、両者の差分が示す需給ギャップ は 37.7 万人となる。



厳しい環境において、今後、より多くの人材を得るためには、これまでの「人材」の幅を広げて考えることが求められます。年齢や性別、経験、キャリア、障害の有無や国籍などに制限されることなく、福祉の仕事に関心を持ち、理解し、共感してくれる人を増やし、受け入れ、育てていくことが一層重要となるといえます。





多様な人材に目をむける

これらのデータからも幅広い視点で、定年退職後の高齢者、子育て世代、障害者、転職者、外国人等、多様な人材に目を向けていく可能性があります。

採用活動の状況 多様な人材の採用状況
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多様な人材の活躍が生みだす効果

人口減少と少子高齢化が進む中、人々の暮らしを支える福祉サービスをこれからも安定的・継続的に提供していくために、福祉・介護を担う国内外の人材の確保が進められています。



1

みんなが働きやすくなる
一人ひとりの個性、キャリア、働き方など、多様性をもった職員たちが、お互いを理解し尊重することにより、だれもが働きやすい職場になっていきます。


2

超勤時間の短縮・休暇取得率の向上
多様な人材の採用によって、必要な人員を確保するとともに、業務の切り分けなどによって職員のパフォーマンスの向上が期待でき、超過勤務時間の短縮や休暇取得率の向上につながります。


3

職員の専門性向上
職員のニーズやキャリア、働き方などに応じて業務を切り分けることで、専門性の高い業務に集中して取り組むことができたり、利用者にしっかり向き合うことができるなど、一人ひとりの職員の専門性の向上が期待できます。


4

長く働く人が増える
多様な人材を受け入れることは、多様な働き方を可能にすることです。職員のライフステージやニーズに応じて働き方を柔軟に変えることができれば、仕事を辞めることなく、かつキャリアを途切れさせることなく、働き続けることができます。


5

事業の幅が広がる
経歴、世代、生活歴などの異なる人材が組織にいると、新しい発想やアイディア、変化への対応がしやすくなり、事業の幅が広がります。


6

多様性を受け入れ、学ぶ
人はみな違う個性をもつ、多様な存在です。福祉を担う人はそうした多様性を理解し、受け入れつつ、サービスの向上に取り組む必要があります。働く仲間は、身近な教師です。


7

利用者の満足度が上がる
福祉は対人サービスです。職員がいきいきと働ける職場であれば、職員にも気持ちの余裕や前向きな気持ちが生まれ、支援を受ける利用者ともよい関係を築き、質の高いサービスを提供することができるでしょう。


8

関係者の連携を促進する
法人で人材確保に取り組むことは難しい時代です。「取り合いではなく分かち合い」をモットーに、法人同士や関係者が連携して、福祉人材を確保し、地域の福祉の向上をめざすことが大切です。
>令和2年度『HINT〜多様な人材の活躍のヒント』 (PDF:3.33MB) (社会福祉法人 全国社会福祉協議会)をもとにWAMで作成矢印アイコン


多様な人材を生み出す工夫

・ 求める人材を明確化する 「組織としての方向性や、求める人材を明確に」

・ 職員のキャリアパスを見える化 「職員が自分の将来像を描き、目標設定できることが大切」

・ 多様な働き方に対応して雇用形態も多様化 「職員のニーズにあった働き方を制度化」

>令和2年度『HINT〜多様な人材の活躍のヒント』 (PDF:3.33MB) (社会福祉法人 全国社会福祉協議会)をもとにWAMで作成矢印アイコン


広報・採用

・ 求職者の知りたいことを伝える 「実際の職場の雰囲気や仕事の様子、職員の思いなど」

・ 地域とつながる 「身近な地域の人たちに支え手になってもらう」

・ 人が人を呼ぶ 「施設を知っている職員や地域の関係者が紹介してくれる」

・ 事業所や関係機関とつながる 「関係者がつながると、人材確保の入口も手法も多様になる」

・ 学校とつながる 「学校に積極的に情報発信して、若手の人材を呼び込む」

>令和2年度『HINT〜多様な人材の活躍のヒント』 (PDF:3.33MB) (社会福祉法人 全国社会福祉協議会)をもとにWAMで作成矢印アイコン




定着・育成

・ わが法人・わが事業所の働き方改革 「多様な働き方が選択できるように 」

・ キャリアを育てる研修体制 「身近な地域の人たちに支え手になってもらう」

・ 人が人を呼ぶ 「人材の育成と定着は車の両輪 」

・ やる気を引き出し、働きがいを生む 「自分の長所を伸ばして、評価されること 」

定着・育成
>令和2年度『HINT〜多様な人材の活躍のヒント』 (PDF:3.33MB) (社会福祉法人 全国社会福祉協議会)をもとにWAMで作成矢印アイコン



事例紹介


福祉人材の確保、定着に関する事例をご紹介します。


特別養護老人ホーム 西野ケアセンター(札幌市:社会福祉法人宏友会)

特別養護老人ホーム みずほ苑 (埼玉県:社会福祉法人美咲会)

特別養護老人ホーム こもれびの郷 (東京都:社会福祉法人さくらぎ会)

特別養護老人ホーム 菅田心愛の里 (横浜市:社会福祉法人七葉会)

介護老人保健施設 いこいの森 (三重県:医療法人緑の風)

特別養護老人ホーム ぽれぽれケアセンター白橿 (奈良県:社会福祉法人うねび会)

愛児園 平川保育所 (山口県:社会福祉法人吉敷愛児園)

障害者支援施設 宰府園 (福岡県:社会福祉法人宰府園)

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