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4.多胎児について
子ども・家庭

4.多胎児について

「多胎児」とは、双子、三つ子などのことです。

多胎児は単胎児に比べて低出生体重児の割合が多く、低出生体重児特有の支援が必要となる場合がありますが、同時に2人以上の妊娠・出産・育児をすることに伴う、身体的・精神的な負担や経済的な問題、社会からの孤立など、多胎児ならではの困難さに直面する保護者も少なくありません。

多胎児への支援に当たって特に必要となる基礎知識や支援についてのポイントを整理しましたので、参考としてください。

4-1.多胎の妊娠・出産の状況

▶ 以下、 多胎児支援のポイント(ふたご・みつご等の赤ちゃんの地域支援)[PDF形式:17MB](こども家庭庁)より作成

多胎の分娩件数は近年横ばい〜微減傾向にあり、2017年には約9,900件となっています。

分娩件数全体に占める多胎(複産)の分娩件数の割合は、2005年の 1.18%をピークとして2011年には0.96%にまで下がった一方、それ以降は微増に転じ、2017年には1.04%となっています。

4-2.多胎妊娠の母児における医学的なリスク

多胎妊娠は、複数の赤ちゃんがおなかの中にいるため、母体への負担は単胎に比べて当然大きくなります。悪阻(つわり)、早産、妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群、HELLP症候群、胎児発育不全、胎児形態異常、子宮内胎児死亡、血栓症などの合併症が単胎妊娠に比べ起こりやすいことが知られています。特に早産は多胎妊娠では頻度が高く、子どもの予後に大きく関わる合併症です

2017年人口動態統計によると、37週未満の早産は単胎が4.7%であるのに対し、多胎の場合は50.8%と非常に高率です。死産率、周産期死亡率、乳児死亡率は減少傾向にありますが、単胎児に比べれば多胎児の場合は死産率が2倍強、周産期死亡率と乳児死亡率は5倍前後高くなっています。

これはひとえに、多胎の場合は早産が多いことに起因します。

多胎妊娠においては、何よりも早産を予防することが大切です。母体や胎児のリスクを回避するためにも、妊娠中の定期健診は 大変重要です。医師の指示に従い、必ず受診するように促しましょう。

4-3.多胎児の発達・発育

多胎児は、単胎児と比べると妊娠中から小さい傾向にあります。そのため、単胎児用の胎児発育曲線を使用して、単純に発育が遅れているなどの指摘をすることは好ましくありません。また、多胎児の子ども同士で体重差があることもあります。

多胎児では単胎児に比べて低出生体重児の割合が高くなっていますが、3〜6歳ごろには単胎児に追いつく傾向が見られます。

4-4.多胎児への支援

多胎児の妊娠・出産家庭には負担が大きいことから、さまざまな支援策が準備されています。また、多胎児の妊娠・育児の家庭の方々が集まって、居場所づくりや情報共有等を進めている自治体等もあります。

参考資料 ふたご・みつごを育てるあなたへ

■4-4-(1) 妊娠期の支援

● 妊婦健診の支援

頻回な健診受診は、経済的な負担となるため、多胎児向けの妊婦健診の費用補助を行っている市区町村もあります。母子手帳の交付を受けた窓口へお尋ねください。

● 多胎妊娠の際の産前・産後休業

企業で働いている人は、労働基準法により出産の前後に、産前・産後休業を取得することができます。

単胎の場合は、産前休業は出産予定日の6週間前、産後休業は出産の翌日から8週間までのあいだで取得が可能で、産前休業は出産する本人からの請求で取得できますが、産後休業は本人の意思にかかわらず取得する必要があります。多胎の場合、単胎の妊娠よりも母体への負担が大きくなるため、産前休業の期間が出産予定日の14週間前からとなります。

また、産後休業後、赤ちゃんが1歳の誕生日を迎える前日まで育児休業することができますが、この期間は単胎であっても、多胎であってもかわりません。ふたり、3人を連れての予防接種等は非常に大変です。職場復帰をすることを考えている人がいる場合には、復帰前にできるだけ予防接種等を済ませておくと良いでしょう。

■4-4-(2) 育児負担軽減のための支援

多胎児の場合、管理入院などにより入院期間が長く、体力が低下した状態で育児がスタートします。そのため、身体的な負担軽減が重要になります。親族等の手が借りられる場合もありますが、中には身近な人の協力を得ることが難しいこともあります。できるだけ母親の負担を軽減するよう、多胎児家庭向けにホームヘルパーの派遣やファミリーサポートセンターの利用補助などを行っている市区町村もあります。

また、多胎児の場合は、普段のお出かけや予防接種、乳幼児健診に出かけることも大変です。外出支援や健診受診の手伝いをするサービスを実施している市区町村もあります。

詳細は、母子手帳の交付を受けた窓口にお問い合わせください。

■4-4-(3) 孤立予防・仲間づくりに関する支援

● 全国の多胎サークル等では、利用できる行政サービス等の情報共有の場や仲間づくりの場を設けています。

► 全国の多胎サークル等の検索はこちら

全国多胎サークル等紹介(一般社団法人 日本多胎支援協会)

► 多胎児の当事者家庭のインタビューも掲載されています。

多胎家庭当事者インタビュー(一般社団法人 日本多胎支援協会)

〜 当事者インタビューではこんなお話が聞けます 〜

【妊娠期】

・ 妊娠時を振り返って(ママ編)

・ 妊娠期の過ごし方(パパ編)

【出産】

・ 出産を振り返って(ママ編)

【生まれてから四か月まで】

・ 夜間の授乳について(ママ編)

・ 子どもの沐浴・お風呂(ママ&パパ編)

【一歳の誕生日を迎えるまで】

・ ふたご・みつごの同時泣き(ママ&パパ編)

・ 多胎家庭の離乳食について (ママ&パパ編) 等

双子や三つ子などを育てる多胎家庭では、育児のための家族の負担も大きいといわれています。その育児負担を軽減するコツが、授乳、沐浴、離乳食、外出等、場面ごとに動画でまとめられています。

多胎育児のコツと心得(一般社団法人 日本多胎支援協会)

■4-4-(4) 経済的な支援

● 多胎児家庭の場合、必要となるミルク、オムツ、洋服等に、単胎児家庭の2倍・3倍の費用が必要となります。また、多胎児のためのベビーカー等特有の育児グッズもあります。

そうした負担軽減のために、ミルクやオムツ等の消耗品に対して費用補助を行っている市区町村もあります。また、多胎児の洋服や育児グッズ等のバザーやリサイクル等の機会を提供している市区町村もあります。母子手帳の交付を受けた窓口にお尋ねください。

● 産前産後期間の国民年金保険料免除制度:世代育成支援の観点から国民年金、第1号被保険者が出産された際、産前産後の国民年金保険料が一定期間免除される制度です。

国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度リーフレットはこちら (日本年金機構)

保険料納付が免除される期間(色の付いた部分が免除期間)

健康保険・厚生年金保険
産前8週間 産前6週間 産前4週間 産前2週間 産後2週間 産後4週間 産後6週間 産後8週間
単胎の方 出産日
多胎の方 出産日

育休期間中も免除があります。

国民年金だけに加入している方
3か月前 2か月前 1か月前 1か月後 2か月後 3か月後
単胎の方 出産予定日*
多胎の方 出産予定日*

* 届出が出産後の場合「出産日」

TOP>妊娠期お役立ち情報

妊娠期お役立ち情報

4.多胎児について

「多胎児」とは、双子、三つ子などのことです。

多胎児は単胎児に比べて低出生体重児の割合が多く、低出生体重児特有の支援が必要となる場合がありますが、同時に2人以上の妊娠・出産・育児をすることに伴う、身体的・精神的な負担や経済的な問題、社会からの孤立など、多胎児ならではの困難さに直面する保護者も少なくありません。

多胎児への支援に当たって特に必要となる基礎知識や支援についてのポイントを整理しましたので、参考としてください。

4-1.多胎の妊娠・出産の状況

▶ 以下、 母子保健及び子どもの慢性的な疾病についての対策多胎児支援のポイント(ふたご・みつご等の赤ちゃんの地域支援)[PDF形式:17MB](厚生労働省)より作成

多胎の分娩件数は近年横ばい〜微減傾向にあり、2017年には約9,900件となっています。

分娩件数全体に占める多胎(複産)の分娩件数の割合は、2005年の 1.18%をピークとして2011年には0.96%にまで下がった一方、それ以降は微増に転じ、2017年には1.04%となっています。

4-2.多胎妊娠の母児における医学的なリスク

多胎妊娠は、複数の赤ちゃんがおなかの中にいるため、母体への負担は単胎に比べて当然大きくなります。悪阻(つわり)、早産、妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群、HELLP症候群、胎児発育不全、胎児形態異常、子宮内胎児死亡、血栓症などの合併症が単胎妊娠に比べ起こりやすいことが知られています。特に早産は多胎妊娠では頻度が高く、子どもの予後に大きく関わる合併症です

2017年人口動態統計によると、37週未満の早産は単胎が4.7%であるのに対し、多胎の場合は50.8%と非常に高率です。死産率、周産期死亡率、乳児死亡率は減少傾向にありますが、単胎児に比べれば多胎児の場合は死産率が2倍強、周産期死亡率と乳児死亡率は5倍前後高くなっています。

多胎妊娠においては、何よりも早産を予防することが大切です。母体や胎児のリスクを回避するためにも、妊娠中の定期健診は 大変重要です。医師の指示に従い、必ず受診するように促しましょう。

4-3.多胎児の発達・発育

多胎児は、単胎児と比べると妊娠中から小さい傾向にあります。そのため、単胎児用の胎児発育曲線を使用して、単純に発育が遅れているなどの指摘をすることは好ましくありません。また、多胎児の子ども同士で体重差があることもあります。

多胎児では単胎児に比べて低出生体重児の割合が高くなっていますが、3〜6歳ごろには単胎児に追いつく傾向が見られます。

画像

4-4.多胎児への支援

多胎児の妊娠・出産家庭には負担が大きいことから、さまざまな支援策が準備されています。また、多胎児の妊娠・育児の家庭の方々が集まって、居場所づくりや情報共有等を進めている自治体等もあります。

参考資料 ふたご・みつごを育てるあなたへ

ふたご・みつごを育てるあなたへ画像その1 ふたご・みつごを育てるあなたへ画像その2 ふたご・みつごを育てるあなたへ画像その3

■4-4-(1) 妊娠期の支援

● 妊婦健診の支援

頻回な健診受診は、経済的な負担となるため、多胎児向けの妊婦健診の費用補助を行っている市区町村もあります。母子手帳の交付を受けた窓口へお尋ねください。

● 多胎妊娠の際の産前・産後休業

企業で働いている人は、労働基準法により出産の前後に、産前・産後休業を取得することができます。

単胎の場合は、産前休業は出産予定日の6週間前、産後休業は出産の翌日から8週間までのあいだで取得が可能で、産前休業は出産する本人からの請求で取得できますが、産後休業は本人の意思にかかわらず取得する必要があります。多胎の場合、単胎の妊娠よりも母体への負担が大きくなるため、産前休業の期間が出産予定日の14週間前からとなります。

また、産後休業後、赤ちゃんが1歳の誕生日を迎える前日まで育児休業することができますが、この期間は単胎であっても、多胎であってもかわりません。ふたり、3人を連れての予防接種等は非常に大変です。職場復帰をすることを考えている人がいる場合には、復帰前にできるだけ予防接種等を済ませておくと良いでしょう。

■4-4-(2) 育児負担軽減のための支援

多胎児の場合、管理入院などにより入院期間が長く、体力が低下した状態で育児がスタートします。そのため、身体的な負担軽減が重要になります。親族等の手が借りられる場合もありますが、中には身近な人の協力を得ることが難しいこともあります。できるだけ母親の負担を軽減するよう、多胎児家庭向けにホームヘルパーの派遣やファミリーサポートセンターの利用補助などを行っている市区町村もあります。

また、多胎児の場合は、普段のお出かけや予防接種、乳幼児健診に出かけることも大変です。外出支援や健診受診の手伝いをするサービスを実施している市区町村もあります。

詳細は、母子手帳の交付を受けた窓口にお問い合わせください。

■4-4-(3) 孤立予防・仲間づくりに関する支援

● 全国の多胎サークル等では、利用できる行政サービス等の情報共有の場や仲間づくりの場を設けています。

► 全国の多胎サークル等の検索はこちら

全国多胎サークル等紹介(一般社団法人 日本多胎支援協会)

► 多胎児の当事者家庭のインタビューも掲載されています。

多胎家庭当事者インタビュー(一般社団法人 日本多胎支援協会)

〜 当事者インタビューではこんなお話が聞けます 〜

【妊娠期】

・妊娠時を振り返って(ママ編)

・妊娠期の過ごし方(パパ編)

【出産】

・出産を振り返って(ママ編)

【生まれてから四か月まで】

・夜間の授乳について(ママ編)

・子どもの沐浴・お風呂(ママ&パパ編)

【一歳の誕生日を迎えるまで】

・ふたご・みつごの同時泣き(ママ&パパ編)

・多胎家庭の離乳食について (ママ&パパ編) 等

【ぜひこちらもご覧ください】

双子や三つ子などを育てる多胎家庭では、育児のための家族の負担も大きいといわれています。その育児負担を軽減するコツが、授乳、沐浴、離乳食、外出等、場面ごとに動画でまとめられています。

多胎育児のコツと心得(一般社団法人 日本多胎支援協会)

■4-4-(4) 経済的な支援

● 多胎児家庭の場合、必要となるミルク、オムツ、洋服等に、単胎児家庭の2倍・3倍の費用が必要となります。また、多胎児のためのベビーカー等特有の育児グッズもあります。

そうした負担軽減のために、ミルクやオムツ等の消耗品に対して費用補助を行っている市区町村もあります。また、多胎児の洋服や育児グッズ等のバザーやリサイクル等の機会を提供している市区町村もあります。母子手帳の交付を受けた窓口にお尋ねください。

● 産前産後期間の国民年金保険料免除制度:世代育成支援の観点から国民年金、第1号被保険者が出産された際、産前産後の国民年金保険料が一定期間免除される制度です。

国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度リーフレットはこちら (日本年金機構)

保険料納付が免除される期間(色の付いた部分が免除期間)

健康保険・厚生年金保険
産前8週間 産前6週間 産前4週間 産前2週間 産後2週間 産後4週間 産後6週間 産後8週間
単胎の方 出産日
多胎の方 出産日

育休期間中も免除があります。

国民年金だけに加入している方
3か月前 2か月前 1か月前 1か月後 2か月後 3か月後
単胎の方 出産予定日*
多胎の方 出産予定日*

* 届出が出産後の場合「出産日」