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ケアマネジャーのしごとガイド

3.実務研修の各課程で学ぶこと−その2

3.実務研修の各課程で学ぶこと−その2
実務研修の前期3日目からは、居宅サービス計画(ケアプラン)の作成やモニタリングなどを学びます。また、ケアマネジメントのプロセス全般について、実習をとおして実践的な技術を身につけていくことになります。
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前期3日目 居宅サービス計画の作成について学ぶ

居宅サービス計画(ケアプラン)は、アセスメントで把握したニーズをもとに、利用するサービス等の種類・内容・担当者・頻度などを記載するものです。「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」の第13条では、居宅サービス計画を作成するために必要な27項目を示しています。研修では、これらの項目を確認しながら、居宅サービス計画作成の方法を勉強していきます。講義の具体的内容は以下のとおりです。

1.居宅サービス計画等の作成(講義2時間、演習4時間)

居宅サービス計画の作成にあたっては、アセスメントによって利用者が自立した日常生活を営むうえで解決すべき課題を明らかにし、利用者・家族の生活に対する意向等を反映したものにする必要があります。この流れを理解するために、居宅サービス計画等の原案作成の演習を行います。さらに、生活の目標を実現するためのサービス資源の活用方法、その後に予測される生活の状況、課題解決の視点と方法、解決策を具体化するための技術等についての講義や演習も行われ、サービスの実施状況の把握(モニタリング)等についての知識も修得します。

居宅サービス計画を文書に表したものが「居宅サービス計画書」です。居宅サービス計画書は利用者ならびにサービス事業者に交付するものであるため、利用者が理解できる表現を心がけると同時に、各事業者が作成する訪問介護計画等に反映できるよう、サービス内容を具体的に記載することが大切です。

また、介護支援専門員が作成した計画は原案であり、確定するにはサービス担当者会議を経て、利用者の同意を得る必要があるという点も学びます。

2.介護支援サービス(ケアマネジメント)の基礎技術に関する実習のオリエンテーション(講義1時間)

ここまでの講義や演習をもとに、各自1事例を選定して、認定調査、社会資源調査、アセスメントおよび居宅サービス計画等作成の実習が行われます。ここでは、実習に先立って、実習の目的やねらいについて学びます。

前期3日目の講義を受ける際に心得ておきたいこと

〜居宅サービス計画書について〜

居宅サービス計画書は、厚生労働省が示す標準様式では第1表から第7表の帳票で構成されています。これらの帳票のうち中心となるのは第1表から第3表です。以下、それぞれについて簡単に解説します。研修を受けるにあたり、頭に入れておくとよいでしょう。

第1表「居宅サービス計画書(1)」は、居宅サービス計画の全体の方向性を示すものであり、認定日や認定の有効期間といった利用者の介護保険に関する情報とあわせ、「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果」「総合的な援助の方針」などが記されます。

第2表「居宅サービス計画書(2)」は、アセスメントにより抽出された解決が必要なニーズ(生活全般の解決すべき課題(ニーズ))と、それに対する長期目標、短期目標、そして介護サービスの内容や支援する介護サービス事業所等、頻度、期間が記載されます。

第3表「週間サービス計画表」は、利用者の週間スケジュールと、目安となる1日のタイムスケジュールが記載されます。サービス提供のスケジュールと利用者の生活時間が週単位でまとめられているため、その人の生活リズムに合った計画となっているかを確認することもできます。

研修では、主にこれらの帳票の趣旨やその記載方法を、講義と演習をとおして学んでいきます。具体的な支援策は利用者や家族のさまざまな情報から導きだされるものであり、個々のケースによって異なるものです。研修で用意された事例のほか、実習をとおして現実のケースにふれていく必要があります。

なお、居宅サービス計画書は、利用者支援の「マスタープラン」として位置づけられます。訪問介護、通所介護などの各サービス事業所は、第2表に記載された目標にそってそれぞれが「個別支援計画書」を作成し支援を行います。したがってケアマネジメントは、介護支援専門員が展開する過程と、サービス提供者が提供する過程の「二つの過程」で成り立ち、この二つの過程は相互に協力しあって展開されていきます。

また、居宅サービス計画を作るうえでは、サービスを提供するサービス事業所やインフォーマルサービスなどの社会資源について知っておく必要があります。社会資源の情報収集や活用の方法なども、カリキュラムの要素として含まれています。

〜施設サービス計画書について〜

介護保険施設においては、「施設サービス計画書」を作成することになります。施設サービス計画書なので、施設で提供するすべての支援を対象とした計画を作成することになります。基本的には、居宅も施設もサービス計画書の作成の考え方とその方法は同じです。施設サービス計画書では、施設内職員による身体介護が中心になります。しかし、介護や看護、栄養、リハビリなど各専門分野のチームアプローチが重要という点では、居宅の場合と変わりはありません。利用者の視点に立ってニーズを把握し、そこから計画を組み立てるという視点を忘れないようにしましょう。

研修では、施設サービス計画は施設内で完結するのではなく、例えばボランティアなど地域のインフォーマルサービスや成年後見制度といった多様な資源もプランニングできるよう学んでいきます。

前期研修と後期研修の間の期間には、実際の居宅介護支援事業所の介護支援専門員の業務の見学実習、居宅サービス計画作成実習が行われます。

後期1日目 アセスメント→ケアプラン→モニタリングの実際

後期1日目では、アセスメントから居宅サービス計画(ケアプラン)作成について演習を行ったうえで、モニタリングについて学びます。具体的な講義内容は以下のとおりです。

1.アセスメント、居宅サービス計画等作成演習(演習6時間)

先の実習をとおして各自が行った事例のアセスメントと作成した居宅サービス計画等をもとに、事例検討会を行います。その際、利用者の生活の意向が把握できているか、生活機能とその背景の把握はどうか、利用者の状況はどうかなどを掘り下げます。この検討により、アセスメント等の理解を深め、生活の目標に向けたサービスおよび社会資源の活用と調整のしかたを理解します。また、各自が実習を振り返り、介護支援専門員の機能と役割を実践するうえで必要な知識と技能について、今後の学習課題の理解を深めることが重要です。

2.モニタリングの方法(講義2時間)

アセスメントにより明らかになった解決すべき課題について、モニタリングを行ううえで必要な知識・技能を学びます。具体的には、ケースの事後的・客観的評価を行うことにより、総合的な援助の方針および目標設定の整合性を確認する方法、また、居宅サービス計画等の再作成を行う方法と技術についての講義が行われます。経過記録とモニタリングの違いを理解し、記録のポイントについて事例を踏まえて学びます。

後期1日目の講義を受ける際に心得ておきたいこと

モニタリングに関して、「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」では、少なくとも月に一回は利用者の居宅を訪問して利用者に面接し、居宅サービス計画の実施状況の把握を行い、その結果を記録することを義務づけています。その際、居宅サービス計画で位置づけた介護サービスが計画どおりに提供されているか、利用者の課題が解決へと向かっているかを把握します。

モニタリングにおいて行うことをまとめると、

  • 居宅サービス計画書どおりに実施されているか
  • 計画されたサービスは目標を達成するために適切か
  • 利用者や家族に変化や新しい課題、問題等が発生していないか
  • 利用者や家族はサービスに満足しているか
  • 次月のサービスの予定や負担額などの説明

などがあげられます。特に、「計画されたサービスは目標を達成するために適切か」という点は、サービスの効果を測る意味で重要な事項です。

なお、モニタリングの記録は「支援経過記録」に記載すればよいことになっています。

後期2日目 地域包括支援センターや介護予防支援について学ぶ

1.地域包括支援センターの概要(講義2時間)

地域包括支援センターの役割と介護支援専門員が受ける日常的な支援内容、センターへの情報提供や連携の必要性等について学びます。

2.介護予防支援(ケアマネジメント)(講義3時間、演習4時間)

予防給付のケアマネジメントで求められるのは、利用者の生活状況を適切に把握したうえで、生活機能の改善可能性の評価を行い、利用者が意欲をもって必要な支援を活用しながら自立した生活を送ることができる支援を行うことです。この介護予防支援を行うための基本的な考え方、プロセスについて理解します。また、各種予防給付のサービス内容等を学びます。そのうえで、介護予防サービス計画の原案作成の演習等をとおして介護予防支援への理解を深めます。

後期3日目 ケアマネジメントの実際の展開を学ぶ

1.相談面接技術の理解(講義3時間)

現場業務に即した相談面接技術を修得します。重要なのは、利用者の権利擁護の視点に立ち、自立支援を図るうえで必要なアセスメントにつなげることです。なお、必要に応じて演習が実施されることもあります。

2.チームアプローチ演習(演習3時間)

ロールプレイ等の演習をとおして、サービス提供者等からなる専門職チーム内の相互理解を図ることの重要性を学びます。また、アセスメントにより明らかにされた内容をチームで共有し、アセスメントの客観性を担保することの重要性について理解を深めます。さらに、利用者の自己決定と自立支援に不可欠である、利用者の同意を得るプロセスと手法等について、ロールプレイ等の演習をとおして理解します。

3.意見交換、講評(1時間)

実習後のアセスメントおよび居宅サービス計画等の作成演習を踏まえ、グループまたは全体で意見交換を行い、講師からの助言(講評)を受けながら今後の学習課題を理解します。

監修者
中村雅彦(JA長野厚生連北アルプス医療センターあづみ病院 居宅介護支援事業所)

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