コーディネーター
目次
ボランティアに心構えを伝えたり、支援の内容を調整する
近年は、大きな自然災害が起こると、さまざまな地域から多くのボランティアが被災地の支援に訪れるようになりました。多くのボランティアが集まるのはよいことですが、被災した人との行き違いや、ボランティア同士での意見の食い違いが起こってしまうこともあります。ボランティアが初めてという人も増えるため、どうすればよいかわからない人も多くなり、混乱が起こりやすくなります。
このようなことが起こらないように、ボランティアを行う人に、その心構えや注意点などを伝えたり、どの部分でどうボランティアをしてもらうかを調整したりする人がボランティア・コーディネーターです。
災害時だけでなく、日ごろから、さまざまな困りごとが生じている場面で、問題解決のためには何が必要かを考え、計画的にボランティアを募集するという役割も果たしています。
社会福祉協議会のボランティアセンター等でボランティア調整
ボランティア・コーディネーターは主に、地域のさまざまな問題に対応するため、ボランティアをあらかじめ登録している社会福祉協議会のボランティアセンターや、民間でのボランティア支援団体、さまざまな社会支援を行うNPO・NGO団体などで働いています。
ボランティアが常に必要な場には、高齢者・障がい者・子どもの福祉施設、病院、学校などがあります。博物館や図書館などの学芸施設でも、障がいのある人の手伝いをすることがあります。こうした場所でもボランティアを調整する役割を担います。
市の社会福祉協議会のボランティアセンターで働くボランティア・コーディネーターの場合
-
- 8:30
-
出勤、朝のミーティングコミュニティソーシャルワーカーから新たな支援団体の立ち上げ情報があり、ボランティアの必要性を検討
-
- 9:00
-
ボランティアを求めている人や団体からの相談に対応「ひとり暮らし高齢者Aさんの見守りをしてくれるボランティア」を求める電話相談に対応。また、B団体からの「地域で生活に困っている人への食料配布」の活動に関する相談にも対応
-
- 10:00
-
登録ボランティアに連絡して調整ワンポイント解説Aさんの見守りについて、ボランティア調整(マッチング)を行い、対応できる登録ボランティアに連絡
-
- 11:00
-
B団体に出向き、活動内容と募集したいボランティアについて打ち合わせワンポイント解説
-
- 12:00
-
昼食、休憩
-
- 13:00
-
新たなボランティア募集のための企画を検討最近の相談内容から、新たなボランティアの募集が必要と思われたので、誰にどのように知らせて募集するかについて所内で話し合う
-
- 14:00
-
ボランティアが活動する場所に行き、課題などを聞くボランティアが実際に活動しているところに行き、何か問題がないかを聞きとる
-
- 15:30
-
ボランティアのための学びの場を開催ワンポイント解説ボランティア登録をしている人に対して、さまざまな災害時のボランティアにはどのようなものがあるかを学んでもらう講習会を開く
-
- 17:00
-
ボランティア活動に関する記録や統計の作成ワンポイント解説
-
- 18:00
-
終業
ボランティア同士の「力を合わせる」意識が高まったとき
・初めて会うボランティア同士がスムーズにチームを組めた
新たな困りごとに対し、ボランティアが集まりやすくなったとき
・一般の人々への講演を通じ、ボランティアしたい人が増えた
・活動記録を読んで、自分もやってみたいという人が増えた
若いボランティアの意識が高まり、社会に貢献できているとき
・中・高校生のボランティアが福祉系の学校に進むと聞いた
・地域の学生が自主的に「高齢者の見守り」グループを作った
特に資格は必要ないが、民間による検定試験がある
福祉のしごとガイドトップへ戻る