(B)型事業所
目次
障がいにより一般の企業に勤めるのが難しい人に、訓練や作業の機会を提供
さまざまな障がいがあり、一般の企業に勤めることが難しい人に対し、事業所に通ってもらいながら仕事につくための知識や技能を身につける訓練を行ったり、販売する商品を作るなど作業の機会を提供したりしています。
事業所には「A型(雇用型)」と「B型(非雇用型)」があり、それぞれに対象となる人やサービスの内容が異なります。
利用者が目指すゴールにより、A型・B型に分かれる
体の障がいや知的障がい、精神障がいがあることで、すぐには一般の企業などに勤めることが難しい人が、事業所に通いながら一般企業で仕事につくことを目指すための訓練や、さまざまな作業を行っています。
A型事業所では、今は一般企業に勤められていないが、仕事につくための訓練やさまざまな作業を通じて知識や技能を積んだうえで、将来一般企業などで働くことを目指している人が対象です。サービスを提供する事業所と本人との間で雇用関係が結ばれ、一般企業と同じ「賃金」が本人に支払われます。
B型は、年齢や体の機能、体力の面で、一般企業で仕事につくことが現状では難しいと思われる人が対象です。しかし、さまざまな訓練・作業を通じて、A型に移ることもできます。こちらの「作業」では、サービスを提供する事業所と本人との間で雇用関係は結ばれませんが、作業について「工賃」というお金が支払われます。
訓練・作業をお手伝いする職業指導員や生活支援員など
A型・B型ともに、利用者さんの就労に向けた訓練や、商品を作るなどの作業の指導を行ったりする職業指導員がいます。また、訓練や作業を通じて身の回りの手伝いをする職員として、生活支援員も働いています。
そのほかにこんな人も!
- 各利用者さんがどのような訓練や作業がふさわしいかを考え計画づくりなどを行うサービス管理責任者
B型事業所での職業指導員・生活支援員の場合
原則として日中勤務が多く、宿直などはありません。
-
- 8:30
-
出勤、申し送り、作業環境の整備ワンポイント解説その日に通ってくる利用者さんの情報を共有。安全に訓練・作業ができるように環境を整える
-
- 9:30
-
通ってくる利用者さんたちを受け入れ利用者さんの体調を確認し、気持ちよく訓練・作業ができるように着替えなどの手伝い
-
- 10:00
-
午前の訓練・作業のスタートワンポイント解説それぞれの利用者さんの状態や希望などを受けた計画にもとづいて、個別の訓練・作業を行う
-
- 12:00
-
利用者さんの昼食、休憩手洗いをうながし、昼食を見守り。職員も一緒に休憩
-
- 13:00
-
午後の訓練・作業のスタートワンポイント解説利用者さんが疲れていないかなどに注意し、休憩を入れながら訓練・作業を続ける
-
- 16:00
-
訓練・作業終了、後片づけ、利用者さんの送り出し後片づけも大切な訓練の1つとしてていねいにするよう伝える
-
- 17:00
-
1日をふりかえりミーティング、明日の訓練・作業の準備ワンポイント解説今日初めて来た利用者さんの訓練・作業の様子について話し合い、計画が適正か職員の間で話し合い。それぞれの利用者さんの訓練・作業の進み具合について記録し、報告の必要があることをサービス管理責任者に伝える
-
- 18:30
-
終業
「法定雇用率制度」という、企業が決められた割合で障がいのある人を雇用しなければならないしくみがあり、障がいがある人の一般企業で働く意欲が高まっていることから、注目のサービス
一方で、利用者さん一人ひとりの仕事につく能力を、事業者がしっかり判断できるかが問われる
利用者さんが企業で仕事につけるようにするために、地域の中で企業と本人、事業所間を「つなぐ」ネットワークを築くことが求められている
以前働いていて、病気や障がいによって仕事を離れたが、再び仕事につきたい人がステップとして利用することもある
福祉のしごとガイドトップへ戻る