(機能訓練・生活訓練)
自立訓練目次
障がいがある人に対して、「自分でできる範囲」を広げる訓練をする
障がいがある人の自宅に訪問したり事業所に通ってもらったりして、入浴やトイレ、食事などの身の回りの生活について、自分でできる範囲を広げるための訓練を行います。障がいがある人に泊まってもらいながら訓練を行う、宿泊型の事業所もあります。
また、地域で暮らしていくための生活上のさまざまな相談にのったり、助言も行います。
障がいの種類にかかわらず、その人に合った訓練を受ける
体の障がいや知的障がい、精神障がい、または難病がある人など、さまざまな障がいがある人が、その人の生活の状態や望みに沿って生活できるような訓練を受けています。たとえば、施設や病院を出た後に、地域でスムーズに暮らせるように訓練を受けるケースなどがあります。
こうした人が受けている訓練のうち、主に「体を動かすための訓練」を行うことを「機能訓練」といいます。これに対し、体は動かせるけれど「どのような動作をすればいいのか」などに戸惑う人に対し、動作の手順などを覚えてもらう訓練を「生活訓練」といいます。
なお、機能訓練は原則として1年6か月、生活訓練は原則として2年が標準的な利用期間です。
生活支援員のほか、機能訓練では理学療法士や作業療法士も
機能訓練、生活訓練でともに働いているのが、生活支援員とサービス管理責任者です。生活支援員は実際に訓練を行う人、サービス管理責任者はその人に合った訓練の計画を立てるのが主な仕事です。
機能訓練の場合、これらの人に加え、理学療法士または作業療法士というリハビリの専門職と、体を動かすために健康状態をチェックする看護師 も働いています。
また、宿泊型自立訓練の場合、障がいのある人がひとり暮らしやグループホームなど地域の暮らしに移行できるようサポートする地域移行支援員がいることもあります。
機能訓練の自立支援事業所で働く生活支援員の場合
原則として日中の勤務のみで、宿直などはありません。
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- 8:30
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出勤、その日の訓練についての打ち合わせワンポイント解説その日に通ってくる利用者さん、訪問予定の利用者さんについて、注意点を全スタッフで確認
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- 9:00
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通いの利用者さんの受け入れ看護師が朝の体調をチェックした後、訓練のための着替えを手伝い
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- 9:30
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午前の訓練をスタートワンポイント解説食事や身だしなみ、掃除など、日常生活のやり方を身につけたり、トレーニングや散歩をして機能の訓練をしたり、音楽やゲームでリズム感を身につけたりなど、それぞれ個別の計画にもとづいて訓練を行う
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- 10:30
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訓練の休憩ワンポイント解説
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- 11:00
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午前の訓練の続き生活支援員は利用者さんが疲れていないかを見守り、看護師は体のどこかに痛い部分などはないかをチェック
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- 12:00
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利用者さんの昼食それぞれの利用者さんの噛む力や飲み込む力、栄養状態などに配慮しながら食事の手伝い
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- 13:00
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昼食後の歯みがき、トイレなどの手伝いワンポイント解説職員も交替で食事・休憩をとる
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- 14:00
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午後の訓練訓練を行っているとき、利用者Aさんから訓練への要望が出たので、話を聞く
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- 15:00
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おやつの時間おやつを食べながら、ひと休み
サービス管理責任者も同席し、利用者さんの悩みなどを聞く
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- 16:00
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訪問利用のBさんの自宅にうかがい、帰宅の受け入れ。理学療法士が機能訓練ワンポイント解説Bさんが就労訓練から帰ってきたタイミングで、自宅で迎えて着替えを手伝う。その後、理学療法士が機能訓練をする
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- 17:00
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事業所に戻り、記録をとるその日の通所・訪問の記録を作成。その後、来週から新たに利用する利用者Cさんの訓練計画を立てる
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- 18:00
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終業
通い・訪問・泊まりと、利用者さんの状態や生活サイクル・スタイルに合わせて訓練が受けられる、その人らしい暮らしをかなえるサービス
地域でひとり暮らしをするために日中の活動や就労訓練に通う人も多く、訪問の要望は高いものの、職員の手配が難しいことも
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