目次
「訪問」「通い」「泊まり」で柔軟に対応
心身の状態が変化しやすい高齢者が、住み慣れた自宅でより長く暮らすために、多機能なサービスを柔軟に組み合わせて提供する職場です。利用者の体の具合や心の状態に応じて介護職が自宅に「訪問(訪問介護)」したり、ご本人が施設に「通い(通所介護)」や「泊まり(短期入所生活介護)」で訪れるなど、組み合わせて利用できます。
また、重い病気などがある人もこのような柔軟なサービスを利用できるように、看護師が常駐する看護小規模多機能型居宅介護もあります。
自宅・地域での暮らしにさまざまなお手伝いが必要な人
自宅で生活しているものの、トイレや入浴など基本的な生活が難しく、または心身の状況が不安定な高齢者が主に利用しています。利用したい人はあらかじめ事業所に登録します。自宅のような落ち着いた環境を作るため、事業所は小規模(少人数)です。
利用者さんは通いで思い思いに過ごしたり、そのまま泊まったり、事業所を訪れるのが難しいときには職員が訪問して話し相手になったりして、その人らしい暮らしを続けます。
介護職や看護職が中心
認知症ケアに関する経験を積んだり、決められた研修を受けている代表者や管理者のもとで、介護職(介護福祉士)・看護職(看護師)が働いています。「泊まり」もあるので、夜勤や宿直の職員もいます。
そのほかにこんな人も!
- 利用者一人ひとりに合わせた介護サービス計画(ケアプラン)の作成をする介護支援専門員(ケアマネジャー)
小規模多機能型居宅介護で働く介護職の場合
泊まりに対応する職員や、訪問に対応する職員など、多様に働く人がいます。
-
- 8:30
-
出勤。夜勤職員からの申し送り「泊まり」の利用者さんの夜間の状態などを確認
-
- 9:00
-
「泊まり」の利用者さんの食事介助起床時間は特になし。
朝食の準備中、調理の物音で泊まっていたAさんが起きてきた
-
- 10:00
-
「通い」の利用者さんへの応対通いのBさんは音楽が好きなので、小さなピアノを置いておくと弾き始めた
-
- 10:30
-
利用者さんの趣味の園芸に誘われ、見守るワンポイント解説その後、利用者さんが自らお茶を入れてくれた
-
- 11:30
-
昼食の準備をしている利用者さんのお手伝いワンポイント解説栄養バランスを考慮するようなうながしをする
-
- 12:00
-
利用者さんと一緒に昼食をとるワンポイント解説
-
- 13:00
-
利用者さんの状態を見ながら、職員が交替で休憩
-
- 14:00
-
「通い」に来ない利用者さんの自宅を訪問電話で様子をうかがってから、訪問担当の職員として利用者さんの自宅に行く
-
- 15:00
-
訪問先から、利用者さんと一緒に近所を散歩ワンポイント解説利用者さんの気分に応じて、近所の喫茶店で一緒にお茶を飲む。
そのまま「通い」にお連れすることもある
-
- 16:00
-
新規利用者さんの計画作成の打ち合わせ介護支援専門員や看護職と情報交換しながら、利用者さんのケアの方針を決定
-
- 17:00
-
利用者さんと夕食利用者さんたちから「今晩は外食したい」という声が自然に上がったので、行ける人でなじみの食堂に行って夕食をとる
-
- 18:00
-
夜勤の職員に申し送りその日の「泊まり」の人の情報などを伝える
-
- 18:30
-
終業
ひとり暮らしの高齢者が増えているため、住み慣れた地域でその人なりの生活や意見を尊重しながら寄りそい、柔軟に支援を行う
事業所以外にも出かけることがあるため、地域のさまざまな人の協力も必要。町の中でサービスをしていると、サービスが町の人々の目にふれて理解を得られるため、徐々に暮らしやすい地域が作られてくる面もある
いろいろなサービスを提供するため、職員は働くリズムをつかむまでに少し時間がかかることがあるかも
施設などに入所・入居して暮らす
自宅でサービスを利用して暮らす
どう暮らせばよいか相談する
福祉のしごとガイドトップへ戻る