ソーシャルワーカー
目次
制度の枠にとらわれず、その人にあった支援をコーディネート
たとえば、お金や住む所に困っている、外国から来た人で言葉が通じなくて制度になかなかつながらないなど、人々の困りごとにはいろいろな課題が入り組んでいて、国や自治体が決めた制度のしくみだけでは、日々の暮らしのサポートに足りないこともあります。困りごとを解決するには、制度のしくみ以外のサポートを組み合わせて使うことが必要ですが、困っている本人がそれを行うのは難しいものです。
コミュニティソーシャルワーカーは、こうした困りごとに、医療や介護、障がい福祉という枠組みにとらわれず、一人ひとりに合った支援をコーディネートする専門職です。場合によっては、たとえば小学校の通学区域など比較的小さな地域の中で、必要な支援を新たに創り出すような、地域に密着したつながりづくりなどの手伝いもします。
社会福祉協議会など、生活上の困りごとの相談にのる職場
主に、生活上のさまざまな困りごとの相談にのる、市区町村の社会福祉協議会などで働いています。暮らしにかかわる幅広い困りごとの相談に対応している地域包括支援センターで働くこともあります。
国の制度で対応しきれない部分でさまざまな支援を担うNPO法人などの活動も支えています。
市町村の社会福祉協議会で働くコミュニティソーシャルワーカーの場合
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- 8:30
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出勤、寄せられた相談について打ち合わせそれぞれのケースをどのような支援に結びつければいいか、みんなで整理しながら、さまざまな支援機関と連絡をとる
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- 9:00
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地域の民生委員からの相談に対応ワンポイント解説民生委員からの「支援につながっていないが、支援が必要と思われるAさん」についての相談に対応
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- 10:00
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地域の高齢者のサロン活動に出向く高齢者の「閉じこもり」を防ぐためのサロンにどうすれば参加者が増えるか、継続して来てもらえるかなど、地域の活動が活発になる方法を一緒に考える
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- 11:00
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認知症の見守りネットワーク立ち上げ の打ち合わせワンポイント解説
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- 12:00
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昼食、休憩
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- 13:00
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困りごとの相談のためBさんの自宅を訪問見守り活動ボランティアと一緒に、ひきこもり状態にあるBさんの自宅を訪問。相談を聞く
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- 14:00
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「地域に住む外国人の困りごと」アンケートを作成ワンポイント解説この地域はさまざまな国の人が住んでいるため、複数の言語でアンケートを作成。どのように配布するかも考える
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- 15:00
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地域支援ネットワークの会議に出席ワンポイント解説
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- 16:30
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その日に寄せられた相談内容を確認・記録
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- 17:30
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終業
地域の支援ネットワークがうまく働いていると実感するとき
・認知症の人を見守るネットワークを立ち上げ、住民の協力者が増えた
・バラバラだった地域のボランティア団体が、自分の働きかけでつながった
地域で困っている人に、支援がつながったとき
・アンケートなどを通じて、困っている人の声が直接聞けた
・民生委員から、困っている人がいる情報が上がるようになった
自治体による、新たな支援のしくみが誕生したとき
・地域住民の人の声を自治体に届けたら、自治体の福祉計画に反映された
・地域支援ネットワーク会議の提案で、支援のための予算が組まれた
介護や福祉現場での生活相談の経験があると望ましい
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