支援センター
目次
地域の相談支援事業所をさまざまな形でサポート
地域には、さまざまな障がいのある人の困りごとの相談にのって、障がい福祉サービスなどにつなげる役割を果たす相談支援事業所があります。しかし、相談する人の困りごとが入り組んでいたり、制度で対応しきれない支援が必要な場合など、相談支援事業所だけでは対応が難しいこともあります。
そうした対応の難しい相談に対して、地域の相談支援事業所をサポートするのが基幹型相談支援センターです。市町村が直接行うほか、市町村が相談支援事業所に運営を任せることもあります。
サポートには、相談支援事業所に出向いて指導や助言を行ったり、職員を育てる手伝いをすることもあります。障がいがある人の暮らしを支えるのに必要なサービスについても、その地域でどのように整えるか、地域で考えるためのリーダーシップをとります。
地域の相談支援事業所のほか、一般の人々が相談するケースも
主に、地域の相談支援事業所が、対応の難しい相談内容についてサポートを求めます。
また、障がいがある一般の人々も、相談内容が入り組んでいてどの窓口に相談したらいいかわからない場合や、障がいがある人の権利が侵害されていたり、虐待を受ける恐れがあるなどの場合は、直接基幹型支援センターに相談を持ち込むことがあります。
相談支援専門員のほか、さまざまな専門職がチームを形成
相談支援専門員のほか、地域の幅広い支援を知っている社会福祉士、障がいのある人の心の悩みなどに対応できる精神保健福祉士、その他の健康上の問題にも対応できる保健師など、幅広い職種が働いています。
このように、さまざまな障がいに対応できる、相談支援の現場経験が豊富な職員たちが、チームを組んでいます。
そのほかにこんな人も!
基幹型相談支援センターで働く相談支援専門員の場合
原則として日中勤務のみで、宿直などはありません。
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- 8:30
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出勤、現在受けている相談について打ち合わせさまざまな相談が寄せられているため、センター全職種の職員が集まり「今どんな案件があり、どうなっているか」を確認
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- 9:00
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相談支援事業所や一般の方からの相談に対応相談支援事業所からは、メールや電話で問い合わせ
一般の方からも電話や窓口への直接相談がある
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- 10:00
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相談支援事業所の相談支援専門員と打ち合わせ相談支援事業所の相談支援専門員が来て、入り組んだ相談内容についてどのような支援につなげていくかを相談
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- 11:00
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精神科病院で精神障がいがあるAさんの地域復帰の話し合いワンポイント解説病院の求めで、精神保健福祉士とともに精神科病院に出向き、退院する患者Aさんがスムーズに地域で暮らせるための体制づくりを話し合う
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- 12:00
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昼食、休憩
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- 13:00
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地域のさまざまな機関で成り立つ協議会に出席ワンポイント解説専門の知識をもつ経験者や、地域の障がい福祉、保健・医療、学校、不動産関係などさまざまな機関の人が集まる自立支援協議会が開催され、出席する
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- 14:00
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障がいがある人の権利擁護について裁判所と打ち合わせワンポイント解説
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- 15:00
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相談について、住宅支援をする機関と打ち合わせ障がいのあるBさんの「地域に住む場所が見つからない」という相談について、住居支援をする団体と支援の調整を行う
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- 16:00
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相談支援事業所に行き、相談員の研修を行うワンポイント解説実際にあった難しい事例をもとに、相談員が検討して学びを深める研修を実施
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- 17:00
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その日の相談内容や活動を記録、センター内で会議その日に寄せられた相談内容について記録し、複雑な問題はセンター内の全職種の職員で話し合い、整理する
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- 18:00
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終業
障がいのある人が、施設や病院を出て地域で暮らしていくには、お金や住まいなどさまざまなハードルがあり、一般の相談支援事業所だけでは対応が難しいことも増えている
そうした中、障がいのある人が地域で自立しつつ安心して暮らしていくために、基幹型相談支援センターという「司令塔」の存在がますます重要になっている
幅広い問題の解決には、地域のさまざまな支援のしくみとの協力関係が必要。日ごろから意識して地域の「つながり」を深める
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