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認知症の人が少人数で共同生活を送る住まい
認知症のある人が1つの建物に5〜9人が集まって共同生活を送る「住まい」で、スタッフが基本的な食事やトイレ、入浴などの日常生活のお手伝いをします。ただし、全て手伝うのではなく、「食事の用意はわたし」「掃除の担当は僕」というように、共同生活でそれぞれの役割を担ってもらうことで、生活にやりがいや張り合いが生まれることを目指しています。スタッフは、そのやりがいがうまく生まれるように手伝い、認知症の人が穏やかに過ごせる環境を作っています。
それぞれの入居者さんに個室があり、そのまん中にみんなが一緒に過ごせるリビングがあるところが多いようです。
認知症のある人が、他の人たちと一緒に、思い思いに過ごす
年を取ると、脳の神経の働きが妨げられてものを覚えたり判断する能力が大きく衰え、生活のしづらさが増す、「認知症」という病気にかかることがあります。この認知症によって、自宅での生活が難しくなった人などが移り住んでいます。
共同生活するための家なので、入居者さんは自分の部屋で過ごしたり、リビングで仲間とおしゃべりするなど、思い思いに過ごしています。
入居者さんの生活をサポートするための介護職が中心
介護職(介護福祉士)を中心としたスタッフが、日中だけでなく夜間も交替で滞在し、認知症の人が共同生活を送りやすい手伝いや環境づくりをしています。また、入居者さんそれぞれの思いを尊重できるよう、個別の計画を作成する担当者もいます。
そのほかにこんな人も!
- 3年以上認知症介護の仕事をした経験があり、研修を修了した、施設の管理者
認知症グループホームで働く、夜間勤務の介護職の場合
2~3交代制のシフト勤務で、夜勤や宿直もあります。日中は1日8〜9時間勤務する施設が多いようです。
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- 16:00
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出勤、日勤の職員からの申し送りワンポイント解説
- 17:00
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入居者さんの夕食の準備・介助各入居者さんの過去の食生活を考えながら、食事のペースや食べやすい環境を整える
- 18:00
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食後の口のケアや服薬のうながしワンポイント解説さらに、提携している訪問看護事業所の看護師が訪問し、服薬をサポート
- 19:00
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フロアにいる入居者さんと談話本人の何気ない言動から、敏感に変化を感じ取る
- 20:00
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トイレや入浴のお手伝いなど本人ができないところを中心に手伝う
- 21:00
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入居者さんの就寝のお手伝いなどワンポイント解説それぞれの生活リズムを尊重しつつ 、タイミングをみて就寝をうながす
- 22:00
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入居者さん就寝後、記録作成など深夜、不安で起きリビングに出てきた入居者さんと、温かい麦茶を飲みながら少しおしゃべり。不安がやわらいだのか、1時間後に再入眠
- 深夜
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各自の排尿リズムに合わせたトイレ介助
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入居者さんが早起きし掃除を始めたため、その手伝いワンポイント解説
- 07:00
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朝食の準備・介助しっかり起きていないとうまく飲み込めないことがあるので、目覚め具合をチェック
- 08:00
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出勤してきた日勤職員への申し送り
- 09:00
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終業
入居者さんの生活リズムを尊重したり、快適に過ごせる環境を整えることで、認知症があっても穏やかに暮らすことが可能になる
入居者さんにとって、スタッフはあくまで「一緒に生活している」というパートナーなので、体を使って介助をするより、認知症の知識を押さえたうえで、心で温かく寄りそうように働くことが求められる
認知症ケアのプロが集まっているので、グループホームを地域の認知症のある人が気軽に相談できるところにするしくみも進められている
施設などに入所・入居して暮らす
自宅でサービスを利用して暮らす
どう暮らせばよいか相談する
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